e-Taxは、何が分かりにくいのか

(興味ない方は読み飛ばして頂いて結構です)

国税局サイトには手引きや操作マニュアルなど、多くの資料がUPされています。
それらは、1ページ1ページを熟読していくと、結構分かりやすく書かれています。
でも、全体としては、何故か分かりにくい。
挫折しそうになる。

では何が分かりにくいのか。
それは、主に下記の3点が原因なのではないかと思っています。

  1. 読む気を失わせるボリュームとノイズ
  2. 「意味」よりも「操作」に偏り
  3. 分かりにくい用語や税制

1.読む気を失わせるボリュームとノイズ

説明がてんこもり過ぎて、自分に関係のない説明が長すぎる。
2018年1月版の操作マニュアル、391ページもありますしね。。
税理士向けとか、事業主向けとか、個人向けでもレアケースや資産家向けとか、自分に関係のない部分を上手に読み飛ばしていく必要があります。
国税庁から受注したシステム会社が作成したのだと思いますが、アレもコレも、漏れなく書かなきゃという思いからか、個々の読み手にとっては疲れてしまう構成になっている気がします。

2.「意味」よりも「操作」に偏り

記載内容を別の視点でみると、圧倒的に操作手順の羅列が多いという事に気づきます。
クリックします、選択します、入力してください、そういった記述が延々と続いている。
人間、理解できたこと・合理的に納得できたことは頭に入りやすいものですが、丸暗記させられる・機械的な作業をやらされるというのは、どうにも身に付きにくいものです。
「なぜ」「何のために」といった内容も、記載はされているんです。391ページの中の随所に。

こちらがやりたいのは、ただ寄付した金額を伝えて、税金の還付を受けたいだけなのに・・。

3.分かりにくい用語や税制(読まなくてもよいです)

我々の給料から源泉徴収されている税金は、所得税と住民税です。(給与明細には社会保険などなど多くの天引き項目があります。しかし税金はこの2つだけです。復興特別税は所得税に含まれます。)
ふるさと納税に伴う還付は、この2つの税金から戻されるものです。

いくらふるさと納税できるのかを考えた時に、課税所得(収入でもなく、所得でもないもの)という用語に触れ、イライラした方も多いと思います。
確定申告に関するマニュアルを読むには、更にもう少しややこしい用語(所得控除と税額控除の違いとか)たちに触れる必要があります。

そして、その多くは確定申告の範囲外(税務上の一般用語?)なので、確定申告のマニュアルには説明がなく、別途確認する必要が出てきます。
加えて、似て非なるコトバの連続。違う用語なのに実は同じ意味のもの。
そんなこんなで、よく分からない用語を乗り越えて税金の還付を受ける。でも、もし自分が何か間違えていたら、税務署から怒られるんじゃ・・、と不安になってしまいます。

余談ですが、e-Taxで確定申告を完了させようとすると、「あなたへの還付額は○○円ですよ」ってメッセージが出るんですね。
この金額、(初めて申告する人にとっては)自分が想像していたよりもかなり低い金額が出るんです。
あれ?本当はもっと返ってくるはずなのに、どこを間違えたんだろう?とか思えてくるんです。

実は、(税制を知っている人は当たり前というかも知れないけど)e-Taxのメッセージに表示されている還付額は所得税分(通常は還付全体の5%~20程度で、自身の課税所得水準による)だけで、住民税からの還付は、次の6月~翌年5月の徴収額が減額される形で戻ってきます。

本サイトでは、不安を感じずに進めていけることを目指したいと思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする