ローン銀行の選定

どこの銀行から借りるか、これは大きな決め事です。
ハウスメーカーの営業さんは、我々がどこの銀行を使っても構いません。
審査に通って、お金さえ準備が出来るなら。

私は、私なりに調べた結果、「埼玉りそな銀行」さんから借り入れました。

選んだのは変動金利です。
変動か固定か、当然ながら考えました。この選択、「賭け」だと思います。

政治・政権・日銀はいずれも、インフレ・リフレを目指している訳なので、単純に考えれば固定にすべきだと思います。
が、世界情勢、世界経済、日本企業の強さ、日本人固有の貯蓄性向、高齢富裕層の低消費、国内銀行の利己主義、などに阻まれ、金利は低いままです。
対抗馬は、膨大な日銀緩和と、大企業で賃金アップの流れが出来つつある、という事でしょうか。(私の勤め先はベア0だし、波及や定着が成功するかは、様子見ですね)

2017年の住宅ローンは、固定で借りる率が増えたそうですが、10年超のローンに限れば変動が8割超えのようです。
私も多くの人と同じく、変動金利。

次に考えなければならないのは、注文住宅のため、「建物完成前に何度も支払いがある」ということです。
特に、土地購入時の工面にアテが必要です。
土地代くらい現金で何とか出来る、そんな恵まれた方は別として、多くの方は「つなぎ融資」か「分割実行(分割融資)」を使い、土地代も借りるかと思います。

1年前の私は、漠然と、ただ金利が低くて安心できる銀行を選ぶのだろう、と思っていました。
しかし現実は、土地代を手当てしてくれる銀行は殆どありませんでした。

住宅ローンでは基本的に、「建物引渡し時に一括で融資」という対応のみです。
3大メガバンクはいずれも、フラット35を利用しない限り、「土地代は自分で何とかしてね」というスタンスのようです。
⇒建売やマンションだったら支払いタイミングは1度だけなので、これで問題なし

つなぎ融資

「自分で何とかする」=「土地代だけ貸してくれる銀行を探す」=「つなぎ融資」

つなぎ融資を行っている銀行自体、多くは無いようです。
そして、担保(土地に抵当権)の有無、金利の高低、貸出上限など、銀行によってまちまちのようです。
(無担保の場合、上限金額は500万~2,000万程度?)

私の印象は、「総じて割高だけど、たまに良心的な銀行がある」です。

分割実行(分割融資)

1つの銀行で、土地建物の総額をローン審査し、土地購入時は土地代だけ貸してくれる、というものです。
担保(土地に抵当権)はおそらく必須、金利は安い、上限は土地代全額、が特徴です。

無担保型のつなぎ融資としてヒットした「新潟ろうきん」、担保型のつなぎ融資としてヒットした「楽天銀行」、私が利用した担保型の分割実行として「埼玉りそな銀行」で、コストを試算してみます。

例)土地代2,000万を8ヶ月借りる(素人計算)

【無担保 つなぎ融資の例】
新潟ろうきん 年利2.48%(2018年4月現在)で、上限は2,000万

銀行手数料 不要
印紙代   不要
金利8か月 330,667円(遅延損害金の金利は確認できず)
司法書士  不要

⇒土地代のつなぎコスト ・・・ 33万あまり

【有担保 つなぎ融資の例】
楽天銀行 年利2.63%(2018年4月現在)で、上限は土地代全額

銀行手数料 108,000円
印紙代    20,000円
金利8か月 350,667円(遅延損害金は年率14%という恐ろしさ)
司法書士  400,000円(素人の概算。楽天銀行の指定する司法書士以外は使えないと明記してあるので、おそらく割高。)

⇒土地代のつなぎコスト ・・・ 87万あまり

【有担保 分割実行の例】
埼玉りそな銀行 年利0.47%(2018年4月現在)で、上限は土地代全額

銀行手数料  32,400円
印紙代    20,000円
金利8か月  62,667円(遅延損害金は年率14%という恐ろしさ)
司法書士  350,000円(素人の概算。司法書士は自分で選べる)

⇒土地代のつなぎコスト ・・・ 46万あまり

司法書士代の大半は税金です。住宅付なら使える優遇措置が、土地取引では使えないので、高め。

前述の通り、私は埼玉りそな銀行から借りました。
当時の私は、楽天銀行のホームページなどをみて「つなぎ融資の怖さ」を感じていたことから、分割実行してくれる銀行だけを探しました。
探してみると、殆どの銀行では分割実行に対応しておらず、有名どころではみずほ銀行、埼玉りそな銀行、イオン銀行だけでした。
うち、サービス内容が分かりやすく、金利も最も低かった埼玉りそな銀行がベストと判断しました。
今でも後悔していません。(最新の金利が、私が借りた時より随分下がったことを知った以外は・・・)

一方、新潟ろうきんのように、無担保で良心的なローン(あくまで素人の感触)が使える環境にあれば、それを選択することがベストだと思います。
残念ながら、検索してすぐに出てくる無担保ローンは、もっと高金利で、上限1,000万などと低い、そんな銀行ばかりでしたので、自身のエリアで好条件のつなぎ融資が使える可能性は高くはないように思います。無担保なので、審査も厳しい可能性があります。

※私が銀行を選んだ当時、無担保のつなぎ融資について理解(総額の把握)が及ばず、分割実行ありきで探しました。
つなぎ融資で進めて、不利を感じたら分割実行に乗り換えるような、そんな精神的&時間的な余裕もなく、また銀行さんを振り回すような行為をすることに不安があった為です。

つなぎ融資のコストは、必要経費ではありますが、資産性がありません。
何も残らないので、高く払ったからといって、何かがグレードアップする訳ではありません。
安いに越したことはない、そう思います。

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